遠いソラに居る君を、私は見上げることしか出来ない。
だけど、その悔しさは大地を潤し、みんなの心を溶かしてゆく。
やがては、空に伸び行く大樹となって、君の待つソラへ向かうため。
だけど、その悔しさは大地を潤し、みんなの心を溶かしてゆく。
やがては、空に伸び行く大樹となって、君の待つソラへ向かうため。
謝罪も、仲直りの言葉も、アコにはもう届かない。
物言わぬ白木の匣を前に、マリエは後悔の一念から、人目も憚らず咽び泣くしか出来なかった。
ファミリーレストランでの些細な言い合いから、互いの友情にヒビが入る大喧嘩に発展するとは考えもしなかっただろう。マリエは捨て台詞を残して店を飛び出し、そのまま家に帰って不貞寝を決め込んだ。
翌朝、マリエは習慣のようにテレビを付け、アコヘ電話をかけるが、何度コールしても繋がらない。
その時、傍目で見ていたテレビでは、昨日の夕方にバスがテロの標的となり、9人の乗客・乗員が犠牲になったというニュースが大々的に報じられていた。
コールを諦め、台所に向かおうとしたマリエは、身元の判明した犠牲者の名前が最後まで読み上げられた時、その耳を疑った。
最期は笑って別れたかったのに、どうしてあんな事を言ってしまったんだろう。
後悔の一念から枕を濡らすマリエは、溜め息が混ざる慰めの声で現実に引き戻された。
「あれだけ呑んで寝たら、そんな悪夢も見るでしょうね」
物言わぬ白木の匣を前に、マリエは後悔の一念から、人目も憚らず咽び泣くしか出来なかった。
ファミリーレストランでの些細な言い合いから、互いの友情にヒビが入る大喧嘩に発展するとは考えもしなかっただろう。マリエは捨て台詞を残して店を飛び出し、そのまま家に帰って不貞寝を決め込んだ。
翌朝、マリエは習慣のようにテレビを付け、アコヘ電話をかけるが、何度コールしても繋がらない。
その時、傍目で見ていたテレビでは、昨日の夕方にバスがテロの標的となり、9人の乗客・乗員が犠牲になったというニュースが大々的に報じられていた。
コールを諦め、台所に向かおうとしたマリエは、身元の判明した犠牲者の名前が最後まで読み上げられた時、その耳を疑った。
最期は笑って別れたかったのに、どうしてあんな事を言ってしまったんだろう。
後悔の一念から枕を濡らすマリエは、溜め息が混ざる慰めの声で現実に引き戻された。
「あれだけ呑んで寝たら、そんな悪夢も見るでしょうね」
さらさらと 吹き流れゆく 言の葉は
いびつなこころを やさしく撫でる
‐‐‐
小さくも 暖かい手の 温もりに
溶けない氷も 雫を垂らし
いびつなこころを やさしく撫でる
‐‐‐
小さくも 暖かい手の 温もりに
溶けない氷も 雫を垂らし
幸せを、笑顔を、守りたいから
涙を拭い、拳を振るうひとがいる。
彼の涙を拭う手も、彼自身の流す涙も
いつかは枯れてしまうけど
世界が滅びるその日まで、彼の心はいつまでも
誰かの元に湧き上がり、誰かを救い
誰かを泣かせて、枯れてゆく。
涙を拭い、拳を振るうひとがいる。
彼の涙を拭う手も、彼自身の流す涙も
いつかは枯れてしまうけど
世界が滅びるその日まで、彼の心はいつまでも
誰かの元に湧き上がり、誰かを救い
誰かを泣かせて、枯れてゆく。
その世界には、変わった力を持つ人間がひとりだけ存在した。
それは、口に出したり、紙等に書いた言葉を具現化する能力。例を挙げると「○○死ね」と言ったり書いたりしたら、対象が本当に死ぬというものらしい。
外国語、手話、象形文字、コンピューターへの入力、体系的な架空言語等のあらゆる言葉に対して効力を発揮する為、普段は意図的なアナグラムや誤字脱字、ボディランゲージ等でその効力を消していた。また、頭の中で考えた言葉は問題ないらしく、その人物は常に怪訝な表情をして、必死に何かを考えている様子だった。
そんな能力のおかげで、うっかり素でしゃべったりすると大変なことになるため、ある日、その人間は自分の能力が面倒臭くなり、とうとう「こんな力なくなっちゃえ」と大声で叫んだ。
……能力と共に、あらゆる言葉の意味や説得力も失われたのは言うまでも無いだろう。
(****,**,** t.karra)
それは、口に出したり、紙等に書いた言葉を具現化する能力。例を挙げると「○○死ね」と言ったり書いたりしたら、対象が本当に死ぬというものらしい。
外国語、手話、象形文字、コンピューターへの入力、体系的な架空言語等のあらゆる言葉に対して効力を発揮する為、普段は意図的なアナグラムや誤字脱字、ボディランゲージ等でその効力を消していた。また、頭の中で考えた言葉は問題ないらしく、その人物は常に怪訝な表情をして、必死に何かを考えている様子だった。
そんな能力のおかげで、うっかり素でしゃべったりすると大変なことになるため、ある日、その人間は自分の能力が面倒臭くなり、とうとう「こんな力なくなっちゃえ」と大声で叫んだ。
……能力と共に、あらゆる言葉の意味や説得力も失われたのは言うまでも無いだろう。
(****,**,** t.karra)
ある晩、不思議な夢を見た。
見知らぬ街の公園で、ひとりブランコを漕いでいると、突然背中を押され突き落とされた。
驚いて振り返ると、知らない女が虚ろな表情で立っており、私に向かってこう言った。
「あなたは私。私はあなたじゃない。そうでしょう?」女はそう言い終わると、隠し持っていた刃物のような何かを、私の首に突き立てた。
次の瞬間、視界に鮮血のアーチが描かれ、全身に寒気が走る。夢はそこで終わっていた。
翌朝目覚めると、おぼろげな視界や自身の体に違和感を覚え、鏡を見てみると知らない人物が映っていた。部屋もまったく見覚えの無い物が並んでいて、何があったのか理解できなかったが、部屋を出てすぐに出会った人は、何の疑いも無く私に接してくる。私が昨日まで違う人物だったことを話しても、取り合ってもらえず、変な夢でも見たのでしょうと一蹴され、そこで会話は途切れた。そして、寝ぼけていた頭が鮮明になってゆくうち、抱いていた違和感もだんだんと薄れていった。
それから数日後、同じシチュエーションの夢を見たが、大汗をかいて目が覚めると、自分の家も体も、今のまま変わっておらず安堵した。だけど、あの日見たあの夢より前の日の記憶は、一切思い出せない。だからといって困るわけではないが、今も少し気になっている。
(****,10,25 mikoto_yamazaki)
見知らぬ街の公園で、ひとりブランコを漕いでいると、突然背中を押され突き落とされた。
驚いて振り返ると、知らない女が虚ろな表情で立っており、私に向かってこう言った。
「あなたは私。私はあなたじゃない。そうでしょう?」女はそう言い終わると、隠し持っていた刃物のような何かを、私の首に突き立てた。
次の瞬間、視界に鮮血のアーチが描かれ、全身に寒気が走る。夢はそこで終わっていた。
翌朝目覚めると、おぼろげな視界や自身の体に違和感を覚え、鏡を見てみると知らない人物が映っていた。部屋もまったく見覚えの無い物が並んでいて、何があったのか理解できなかったが、部屋を出てすぐに出会った人は、何の疑いも無く私に接してくる。私が昨日まで違う人物だったことを話しても、取り合ってもらえず、変な夢でも見たのでしょうと一蹴され、そこで会話は途切れた。そして、寝ぼけていた頭が鮮明になってゆくうち、抱いていた違和感もだんだんと薄れていった。
それから数日後、同じシチュエーションの夢を見たが、大汗をかいて目が覚めると、自分の家も体も、今のまま変わっておらず安堵した。だけど、あの日見たあの夢より前の日の記憶は、一切思い出せない。だからといって困るわけではないが、今も少し気になっている。
(****,10,25 mikoto_yamazaki)
風が吹くたび思い出す 君の笑顔
あの日旅立った君は今 何処にいるのですか
風の行方を追いかけたら また、会えるかな
夜明けの風を浴びながら 君を思い続ける
あの日旅立った君は今 何処にいるのですか
風の行方を追いかけたら また、会えるかな
夜明けの風を浴びながら 君を思い続ける
晴れた真夜中の涙が呼んだ
終わらぬ陰踏み終わらせようと
巻き込まれたり巻き込んだり
首を絞められ拳をあげて
溢れる涙が空を舞う
涙の輪廻が空を舞う
永久の悲劇を描き出す
一枚の絵に映る眼が
いつか自分に牙を向け
海が涙で染まらぬよう
弱きこころに仮面を被り
夢の狭間を歩み続ける
終わらぬ陰踏み終わらせようと
巻き込まれたり巻き込んだり
首を絞められ拳をあげて
溢れる涙が空を舞う
涙の輪廻が空を舞う
永久の悲劇を描き出す
一枚の絵に映る眼が
いつか自分に牙を向け
海が涙で染まらぬよう
弱きこころに仮面を被り
夢の狭間を歩み続ける
明日も昨日も分からないほど、深い煙に包まれる日々
六年の刻がわたしを薄め、私はいまを歩き続ける
電子の波に追われながら、濁りはじめた影を捨て
歪んだ檜の本棚に、そっと記憶をしまいこむ
目に映らないものすべて、心の舌で食べ尽し
雲に刺さったひかりを浴びる
六年の刻がわたしを薄め、私はいまを歩き続ける
電子の波に追われながら、濁りはじめた影を捨て
歪んだ檜の本棚に、そっと記憶をしまいこむ
目に映らないものすべて、心の舌で食べ尽し
雲に刺さったひかりを浴びる
本当は、誰かに聞いてほしかった。
だけど、誰にも聞いてもらえなかった。
もはや、誰にも頼れない。
だから、誰にも頼らない。
幕切れは、誰でもいつか訪れる。
その幕は、誰でもいつか降ろしうる。
その誰かは、時に己の手でもある。
だから、もう私なんかに構わないで。
早く忘れて、あなたの道をひとりで歩いて。
それが私の、最期の答え。
だけど、誰にも聞いてもらえなかった。
もはや、誰にも頼れない。
だから、誰にも頼らない。
幕切れは、誰でもいつか訪れる。
その幕は、誰でもいつか降ろしうる。
その誰かは、時に己の手でもある。
だから、もう私なんかに構わないで。
早く忘れて、あなたの道をひとりで歩いて。
それが私の、最期の答え。
きのう、悲しいことがありました。
涙が止まらず、眠れませんでした。
きょう、悔しいことがありました。
体が固まり、眠れませんでした。
あした、嬉しいことがありました。
心が弾み、眠れませんでした。
いつか、寂しいことがありました。
もう二度と、こんな気持ちにならないんだと思い。
涙が止まらず、眠れませんでした。
きょう、悔しいことがありました。
体が固まり、眠れませんでした。
あした、嬉しいことがありました。
心が弾み、眠れませんでした。
いつか、寂しいことがありました。
もう二度と、こんな気持ちにならないんだと思い。
他人を責めることもなく
他人を褒めることもなく
他人に責められることもなく
他人から褒められることもなく
時の流れに身を任せ
己の念を貫き通し
念に反することあれば
声にならない声を上げ
他人から受けた施しを
捨てる者から拾い上げ
涙を流す童の背中に
紙で包んだ飴を置き
写真に残る己の影に
一段暗い影を重ねて
見向きもされず朽ち果てて
風に流され消えてゆく
他人を褒めることもなく
他人に責められることもなく
他人から褒められることもなく
時の流れに身を任せ
己の念を貫き通し
念に反することあれば
声にならない声を上げ
他人から受けた施しを
捨てる者から拾い上げ
涙を流す童の背中に
紙で包んだ飴を置き
写真に残る己の影に
一段暗い影を重ねて
見向きもされず朽ち果てて
風に流され消えてゆく








